「以前、オンラインカジノをやったことがある。最近、芸能人がオンラインカジノをやって警察から取調べを受けたり、書類送検されたという報道があり、不安になった。」
オンラインカジノをやったことのある方から、このようなご相談をいただくことがあります。
このコラムでは、オンラインカジノをすることによるリスクや、やってしまった場合の対応策などについてご説明します。
【目次】
1 オンラインカジノとは
2 オンラインカジノを行うことによって問われる可能性のある罪
3 オンラインカジノをやってしまった方のための弁護活動
4 当事務所の刑事弁護、破産に関する弁護士費用
5 刑事弁護を弁護士に依頼するメリット
1 オンラインカジノとは
オンラインカジノとは、インターネット上のサイトで会員登録し、スマートフォンやパソコンから現金や仮想通貨を賭けてスロット、バカラなどのゲームができるものです。
オンラインカジノは、主に海外事業者が運営し、ギャンブルが合法な国で許可を取得し、サイト上では「海外政府のライセンス取得。合法的に運営」などと宣伝していることから、一見して違法とは分かりにくく、利用者の多くは違法性の意識が薄く、ゲーム感覚で利用している方が多いという特徴があります。
しかし、オンラインカジノを日本国内で行うことは違法です。
警察庁によると、令和6年の日本国内におけるオンラインカジノ利用者と業者の摘発は279人で、令和5年の107人の2.6倍となり、令和7年には317人と過去最多を更新していることからも、オンラインカジノが社会問題の1つとなっていることは明らかです。
そこで、以下では、オンラインカジノを行うことで問われる可能性のある罪や、罪に問われた方のための弁護活動などについてご説明します。
2 オンラインカジノを行うことによって問われる可能性のある罪
日本国内からアクセスしてオンラインカジノを行った場合、賭博罪(刑法第185条)又は常習賭博罪(刑法第186条第1項)に問われる可能性があります。
また、オンラインカジノで賭けを行わなくても、賭け金や配当の入出金の決済に関与したり、広告などで勧誘したりすると、賭博ないし常習賭博の幇助罪(刑法第62条)や教唆罪(刑法第61条)に問われることもあります。
さらに、令和7年9月25日に施行された改正ギャンブル等依存症対策基本法により、インターネットを利用して、国内にいる不特定の人に違法なオンラインカジノ等のサイトやアプリを紹介(提示)したり、違法なオンラインカジノ等に誘導する情報を発信したりすることも禁止されています(同法第9条の2)。
賭博罪の法定刑は、最高で罰金50万円です。通常は、逮捕されずに在宅事件として捜査が進み、警察から検察庁に書類送検され、略式起訴で罰金刑を受ける可能性があります。
他方、常習賭博罪の法定刑は、最高で拘禁刑3年(令和7年5月31日以前の行為については懲役3年)で、罰金刑はありません。
賭博の常習者とは、反復して賭博行為をする習癖のある者のことであり、博徒・遊び人に限定されません。また、習癖の発現である限り、1回の賭博行為でも本罪を構成します。
捜査機関としては、常習賭博罪に該当するのではないかという視点で捜査を進めることになります。そして、常習賭博罪に該当するとされた場合には、逮捕されたり、公判請求されたりするリスクが格段に高まります。
なお、オンラインカジノが違法であるとは知らなかったという弁解(違法性の認識がなかったという弁解)は、捜査や公判では通用しないことには留意が必要です。
3 オンラインカジノをやってしまった方のための弁護活動
⑴ 賭博罪、常習賭博罪は、被害者がいないため、示談や被害弁償ができないという特徴があります。
単純賭博罪の場合、初犯であれば不起訴処分になる可能性が相応にありますが、不起訴の可能性を高め、罰金刑を回避するための弁護活動を行うことになります。
常習賭博罪は、罰金刑がないので、起訴されれば、(無罪にならない限り)必ず拘禁刑(令和7年5月31日以前の行為については懲役刑)が言い渡されます。仮に初犯であれば、執行猶予の可能性もありますが、常習と認定される以上、過去に前科がある方もいらっしゃると思われ、そのような事案では容易に執行猶予の見通しはお伝えしづらいケースもございます。そこで、弁護人としては、実刑判決回避に向けた弁護活動を行うことになります。
弁護活動の具体例は以下のとおりです。
⑵ 弁護活動の具体例
〇 必ず、警察、検察での取調べが行われますので、事前に取調べに臨むに当たっての心構えなどを助言します。特に、オンラインカジノ事件では、オンラインカジノをすることになった経緯、賭博状況、関与している他の者の情報などについて積極的に捜査機関に情報提供することで、反省していることをアピールできます。
〇 反省や再犯のおそれがないことを捜査機関や裁判所に示すため、ギャンブル依存症の治療を受けていただくことも有用です。弁護人において治療状況を報告書にまとめ、検察や裁判所に提出します。
〇 反省の情を表すため、贖罪寄附していただくこともあります。
〇 身柄拘束されてしまった場合には、検察庁や裁判所に、逃亡のおそれや証拠を隠滅するおそれがない旨等を記載した意見書を提出し、裁判官と面談するなどして、早期の身柄解放を目指します。
4 当事務所の刑事弁護、破産に関する弁護士費用
当事務所の刑事弁護に関する費用は次のページをご参照ください。
https://kl-o.jp/crime/#00003
また、オンラインカジノによって多額の借金を負ってしまった方については、自己破産を検討することもありますので、その費用は次の頁をご参照ください。ギャンブルによる借金の場合は、免責(借金の支払義務の免除)が認められないと思われる方もいらっしゃいます。確かにギャンブルによる浪費は免責不許可事由に当たり得ますが、裁判所の裁量により免責が認められるケースも数多くございます(破産法第252条第2項)。
https://kl-o.jp/financial/#00005
5 刑事弁護を弁護士に依頼するメリット
賭博に限るものではありませんが、警察の捜査の方向性や検察官の処分の見通しを考えつつ弁護活動をすることが、結果的に早期の身柄解放や不起訴処分につながるため、刑事事件に関する専門的知識やノウハウが豊富な弁護士の助言、協力が不可欠です。
当事務所は、賭博罪、常習賭博罪の捜査、公判の経験のある元検察官の弁護士に加え、早期身柄解放実績の豊富な弁護士が所属していますので、まずはお気軽にご相談ください。
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