人生において、弁護士に相談するような事態は、そう何度も訪れるものではありません。
だからこそ、いざトラブルに直面したとき
「誰に、どうやって相談すれば良いのか」
「費用は一体いくらかかるのか」
と、途方に暮れてしまう方も少なくないかと思われます。
弁護士にもそれぞれ得意とする分野や取扱分野があり、経験の差があります。
そして、何より重要なのは、あなた自身の話を親身に聞き、迅速にコミュニケーションをとりつつ、共に問題解決へ向かってくれる「パートナー」として信頼できるかどうかです。
どのような弁護士に依頼するかは、その後の結果を大きく左右しうる重要な選択です。
本コラムでは、皆様がご自身に合った弁護士と出会い、納得して依頼を進めるために、相談前に考えたい具体的な視点と、不透明に思われがちな「弁護士費用」の仕組みについて、分かりやすく解説いたします。
1. 「自分に合った弁護士」を選ぶための5つの視点
視点1:取扱分野と経験視
視点2:メリットだけでなくリスクや見通しの説明
視点3:コミュニケーションの取りやすさ
視点4:明確な費用体系の説明
視点5:報告・連絡の進め方
2. 弁護士費用の仕組みを理解する
1. 相談料
2. 着手金
3. 報酬金(成功報酬)
4. 実費・日当
3. 葛飾総合法律事務所の特長と費用について
1. 費用の明確化と予測可能性の重視
2.「分かりやすさ」を重視したご説明
3. 複数の弁護士による、多様な専門性と総合力
4. 迅速な対応と、依頼後の丁寧なフォロー
4.おわりに
1. 「自分に合った弁護士」を選ぶための5つの視点
弁護士との相性は、問題解決のプロセスにおいて非常に重要です。ここでは、ご自身に合った弁護士を選ぶ上で、法律相談の際などに確認をお勧めしたい5つの視点をご紹介します。
視点1:取扱分野と経験
弁護士が扱う分野は多岐にわたります。まずは、ご自身の相談したい分野をその弁護士が「重点的に取り扱っているか」を確認することが第一歩です。
ウェブサイトなどで、事務所として、あるいは弁護士個人として、特定の分野における解決実績などを具体的に示しているかは、一つの判断材料になります。
相談の際も、実際に弁護士と話をした際の説明内容などから、その弁護士の経験がある程度は分かる場合もあります。また、率直に、弁護士に同様の案件についての取扱経験を尋ねてみるというのも1つの手です。
視点2:メリットだけでなくリスクや見通しの説明
弁護士としては、依頼のメリットや有利な点だけでなく、考えられるデメリット、不利な展開になるリスク、手続に要する標準的な期間といった全体像を、正直に、そして分かりやすく説明する姿勢が求められます。リスクを含めて、依頼をするのかどうかを決断いただく必要があるためです。
今後の見通しについて、楽観的な側面だけでなく、厳しい側面も含めて説明を受けた上で、あなたがどうすべきかを一緒に考えてくれる弁護士であれば、信頼関係を築きやすいと言えるでしょう。
視点3:コミュニケーションの取りやすさ
弁護士との関係は、短くても数か月、長い場合は数年にも及びます。
特に、プライベートな悩みを打ち明けることが多い分野では、担当弁護士とのコミュニケーションの取りやすさが極めて重要になります。
法律相談の場で、以下の点をご自身の感覚で確かめてみてください。
• 専門用語を多用せず、こちらの理解度に合わせて平易な言葉で説明してくれるか。
• 図示などをして、分かりやすく伝える力があるか。
• 質問をしやすい雰囲気か。
円滑な意思疎通が、納得のいく解決への第一歩です。
視点4:明確な費用体系の説明
弁護士費用は、依頼者が最も不安に感じる点の一つです。
この不安を解消するため、契約を締結する前に、費用について具体的かつ明確な説明を行うことが弁護士には求められています。
何にいくらかかるのか(着手金、報酬金、実費など)の内訳や計算方法について、料金表等を用いて丁寧に説明し、不明な点に関する質問にも誠実に回答してくれるかどうかは、必ず確認すべき重要なポイントです。
視点5:報告・連絡の進め方
依頼後、事件の進捗について長期間報告がない、といった状況は依頼者に大きな不安を与えます。
もちろん、弁護士は常に複数の案件を抱え、裁判などで多忙なため、即時の応答が難しい場面もあります。
しかし、例えば「次の流れは〇〇です」「ご連絡には〇営業日以内に返信します」など、報告・連絡に関する方針を事前に示してくれる弁護士であれば、依頼後も安心して任せやすいでしょう。
2. 弁護士費用の仕組みを理解する
かつては日本弁護士連合会が定めた統一の報酬基準がありましたが、現在は自由化され、費用体系は事務所によって様々です。
しかし、その多くは今も旧基準を参考に、以下の要素を組み合わせて構成されています。
1. 相談料
弁護士に正式に依頼する前、法律相談をする際にかかる費用です。
「30分5,500円(税込)」が一つの目安ですが、近年は「初回30分相談無料」など、相談の門戸を広げている事務所も増えています。
2. 着手金
事件の依頼が成立した段階で、その結果の成功・不成功にかかわらず、最初に支払う費用です。
3. 報酬金(成功報酬)
事件が成功した場合(勝訴、和解成立など、依頼目的が達成された場合)に、その成功の度合いに応じて支払う費用です。
完全な敗訴など、目的が達成されなかった場合は発生しないのが通常です。
一般的には、「確保できた経済的利益の〇〇%」といった形で算出されます。
「成功の定義」と「経済的利益の計算方法」については、契約前に書面で明確に確認することが重要です。
4. 実費・日当
上記とは別に、事件処理のために実際にかかった費用が「実費」です。
具体的には、裁判所に納める印紙代や郵便切手代、記録の謄写費用、交通費などがこれにあたります。
また、弁護士が裁判所への出廷などで遠方へ出張する場合に「日当」が発生することもあります。
これら全てを合計したものが、最終的に支払う総額となります。
必ず契約前に総額の見積もりや計算方法について十分な説明を受け、納得した上で依頼することが、後のトラブルを防ぐために不可欠です。
3. 葛飾総合法律事務所の特長と費用について
ここまで、弁護士選びの一般的な視点と費用の仕組みについて解説してきました。
ここでは、本コラムを執筆しております「葛飾総合法律事務所」が、ご相談者様・ご依頼者様の不安を少しでも解消するために、具体的にどのような取組を行っているかをご紹介します。
1. 費用の明確化と予測可能性の重視
弁護士費用で多くの方が不安に感じるのが、「最終的にいくらかかるか分からない」という点です。
そこで、当事務所では、ご依頼者様の費用の予測可能性を最大限に担保するため、原則として「〇〇円~」といった幅のある料金表示を避け、固定の金額をご提示することを方針としています。
また、ご依頼のハードルを少しでも下げるため、着手金についてもご利用いただきやすい料金設定を心がけております。
まずは費用を気にせずお話しいただけるよう、初回のご来所相談は30分間無料としておりますので、安心してご相談ください。
2. 「分かりやすさ」を重視したご説明
法律問題は複雑で、手続の流れや専門用語が分かりにくいことも少なくありません。
当事務所では、ご相談の際に、今後の手続、解決までの標準的な所要期間、そして費用について、三色ペンなどを用いながら図や表に整理してご説明しています。
ご相談の最後には、そのメモをお渡ししておりますので、ご自宅で落ち着いて見返したり、ご家族と相談したりする際にお役立ていただけます。
3. 複数の弁護士による、多様な専門性と総合力
当事務所には、それぞれ異なる経歴と強みを持つ複数の弁護士が在籍しております。
これにより、ご相談いただく問題に対して、多角的な視点から最善の解決策をご提案できる体制を整えています。
代表弁護士の角は、高齢者問題や相続・終活問題、企業の倒産処理まで、個人・法人を問わず幅広い民事分野において、多数の講演・執筆実績に裏付けられた豊富な経験を有しております。
高木弁護士は、地方自治体での勤務経験(行政不服審査会審理員経験)があり、行政が関わる許認可や条例に関する問題、その他行政との折衝など、自治体法務・政策法務に深い知見を持っています。
岡部弁護士は、検事として約14年間にわたり多様な事件を担当した経験から、特に刑事事件における的確な事実分析と対応力に強みがあります。
このように、ご相談内容に応じて、その分野に最も深い知見を持つ弁護士が担当させていただくことはもちろん、事案が複数の分野にまたがるような複雑なケースでは、各弁護士がそれぞれの専門性を持ち寄り、チームとして対応にあたることで、より深度のあるリーガルサービスをご提供いたします。
4. 迅速な対応と、依頼後の丁寧なフォロー
ご依頼者様を不安な状態にさせないために、クイックレスポンス(迅速な対応)は事務所全体で特に意識している点です。
また、正式にご依頼いただいた後には、相談時にお伝えした今後の流れや弁護方針を改めて整理し、メールでお送りしています。
これにより、ご依頼者様と弁護士が常に同じ目標と見通しを共有しながら、事件解決を進めていくことができます。
これらの取組はすべて、ご相談者様・ご依頼者様の「分からない」「見えない」という不安に寄り添い、納得感を持って問題解決のプロセスを歩んでいただきたいという想いから取り組んでおります。
4.おわりに
本稿では、後悔しないための弁護士選びというテーマのもと、ご相談前に考えたい具体的な視点、費用の仕組み、そして私たち葛飾総合法律事務所の取組について述べてまいりました。
弁護士を選ぶ際には、ご自身の抱える問題とその弁護士の専門性が合致しているかはもとより、ご自身の話を真摯に聞き、リスクも含めて誠実に説明してくれるか、そして、人として信頼関係を築ける相手かどうかを、ご自身の目で見極めることが何よりも大切です。また、一見すると複雑に思える弁護士費用も、その仕組みを事前に理解し、明確な説明を求めることで、金銭的な不安は大きく軽減されます。
納得のいく説明を受け、安心して依頼できることが、最善の解決への第一歩と言えるでしょう。
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